5/5 イエナ(その1)

2日目、いよいよ念願のイエナ詣で。何が念願といって、かのエルンスト・アッベの墓参り...

ということでやってきたのはライプツィヒからICEで1時間ほどフランクフルト方向に戻ったイエナ。Jena Paradies イエナ・パラディース駅で降りると意外なほどの田舎町で...ま、西のオーバーコッヘンよりはぜんぜん開けていますが。

このツーリスト用のインフォメーション、といっても地図が貼ってあるだけですけど、その横はバス停です。見るからにBUS。スゴイな、この直球な、しかも豪速球なデザイン。

街なかは結構近代的で、レトロな路面電車が走ってるかと思えばゴージャスなショッピングセンターがそびえ立っていたり。しかしそこかしこに歴史的な建造物が残してあるあたりはさすがドイツ。

ところがこんな西側商業主義丸出しのビルの、通り一本はさんで真向かいにアッベが教鞭をとったイエナ大学の校舎が残っているというミスマッチさ。深いねえ、ドイツ。

通りの左側はこうなってます。土曜日で入れないとは思うけど、とりあえず行ってみることに。

コレギウム・イエネンゼというのが1558年の創立当時からある建物で、今でも大学の授業が行われているとのこと。中には入れないですけど、中庭は当時のままらしい。

ここはフィルムかな〜ということでハッセルくん出動。

休日で誰もいないようでしたので、玄関のガラス越しにちょっと中庭を失礼して...

いいですね、なんかこう賢くなれるような気がします。気難しくもなりそうですけど。

さてそれでは次の目的地へ。アッベのお墓、そして光学博物館は2ブロックほど隣の地区にありますのでぶらぶらと撮りつつ移動。近代的なタクシー待ちの列におばあちゃんの自転車ってのが現在のイエナを象徴しているかのような...考えすぎ?

カールツァイス通りと名付けられた路地を抜けると、角にはJenoptic社のビルがあります。元々はCarl Zeiss Jenaといえばここを指すはずなんですが、今はカールツァイスグループからおん出てレーザー機器とか光学測定機器を製造する会社になっています。もちろんCarl Zeiss Jena GmbHとして存続している会社もありますが、半導体関連機器をやっていますね。

そして角を抜けたところにエルンスト・アッベ廟があります。Denkmalってのは直訳すると記念碑ですけど、何ら名前すら彫り込まれていないのは博士らしいといえばらしい。

ビル街の中で花に囲まれてここだけ閑静なのですが、そこに鼻ピアスのパンク系お姉ちゃんが朝から佇んでいるあたり、今のイエナ...(以下略)

そして通りをはさんで向かい側が、光学博物館です。と、ここで問題発生...「土曜日だけ11時オープンね」って現在まだ9時半すぎ...

しょうがないので隣にある図書館とかを見て時間をつぶすことに...ところがこのタイムロスが後でえらいことになろうとは。

隣にはアッベの寄贈した図書館、そして市民会館があり、イエナフィルハーモニーの事務所にもなっています。図書館は一般的なものと歴史的なものが分けられているようでした。

さて11時前、気をとり直して光学博物館へ。小学生?のグループが並んでました。うるさいけど感心感心。

残念ながら中は撮影禁止...かつての顕微鏡づくりから現在の半導体関連機器までの流れが詳しく説明されており、意外とメガネなど生活に密着した製品が多かったこと、そしてやはりエルンスト・アッベ博士の偉業とカールツァイス社の基本理念が誇らしげに紹介されていたのが印象的でした。

さて、このあとどこ行こう...雨だし。やデスネ〜しっかりと降って来ましたよ。もう。いちおう傘は持ってきていたので、せっかくだしプラネタリウムへ行ってみることに。いま思えばこれが悲劇の始まり、か。

やって来ましたイエナ名物プラネタリウム。さてプログラムは...え、今日はもうダメ?今やってるのは途中だから入れない?次は子供向けプログラムで見ても仕方ない?そこを何とか...と頼んで聞くようなドイツ人じゃないです。すごすごと引き返すしかありませんでしたとさ。

だいたい一回3時間のプログラムって...帰れないし。ということでプラネタリウムは諦めたのですが、このまま帰るのももったいないしということで近くの植物園へ。まあ大して見るべきものもないこじんまりした植物園でしたが、中庭が広くて緑にあふれていて、とても癒されるのでありました。

もしかしてアッベ博士もここを散策したのかなあ、などと思いつつ、なぜかコンデジの性能テストをする自分でありました...なんでこんな雨の中こんなところでこんな時間に(笑)

さて、まだまだイエナを語り尽くすには、はてなFotolifeの容量オーバーということで6月に入るのをまつしかありません...仕方なく、続く!